Gilletteの鬱を越えて · 日本語版 · 第08番
Gillette:ナラティブ
Gillette Trailer 25 — 書記ナンド
多国籍企業の経営陣には、製品の価値を、ビジネスの中でのその重みを、ブランドの強さを、そして投資をどこへ向けるべきかを決める能力があり、その自覚もある。
彼らの本領はいつも変わらない。計画、プログラム、手順 — それ以外はすべて、その枠の中に収まっている。
それが彼らの仕事であり、そのために給料をもらっている。あとに続くのは、それに伴う昇進、報酬の最適化、福利厚生、ストックプラン — だが、そのすべてが同じ会社の中で起きるという保証は決してない。
内側で働いたことのない人は不思議に思うかもしれない。自分を育ててくれた会社でうまくやっているのに、なぜマネージャーはそこを去るのか、と。
彼らの頭にまずあるのは、決して金ではない。キャリアだ — 頂点への登攀。
人はたいてい、着いたと思ったまさにそのときに落ちる。金がすべての過ちを永遠に覆い隠せるわけではないし、数字だって永遠に隠してはおけないからだ。そのとき経営のギロチンが落ちてくる — 逃れようもなく。
だが、このすべては企業のナラティブとどうつながるのか。
カトリック教会、APPLE、L’ORÉAL、NIKE、MERCEDES — その他 — のような組織を動かす人々は、これをよくわかっている。製品には消費者が要り、利益を生む必要があり、寿命は限られている。一方ナラティブは、読者を必要としない物語だ。ひとりひとりが自分でそこに自分を重ねるからだ — そしてまさにそれが、ナラティブを永遠のものにする。
例は要らない — あまりに明白だ。数字も要らない。測れないのだから。効果は認知的なもので、それがナラティブを唯一無二にしている。
会社は製品を売るために、ウェブ検索のクエリの中に場所を占めようと金を払う。ナラティブはウェブ上のもっといい一等地を占める — 無料で。少なくとも、本物の価値があると認められた種類のナラティブなら。
そして、いちばん効くのはここだ。Apple自身のナラティブのどこかで、誰かがNokiaの携帯を宣伝しはじめると決めたと想像してほしい。どうなると思うか。
まさにその瞬間、株主のギロチンが落ちる — 10秒足らずで — そして芝刈り機よりきれいに刈りはじめる。傲慢な者と愚かな者を分ける線などないからだ。どちらも自分が勝っていると思い、どちらも確率を、タイミングを読んでいるつもりでいる — 完全にひとりきりで戦っている戦いの中で。しかも誰も、それをわざわざ教えてはくれなかった。
これがナラティブだ。存在するとは思いもしなかった誰かの物語 — だが、その誰かは実在する。
フェルディナンド
