Gillette:私の祖父フェルディナンド

Gillette: My Grandfather Ferdinando — The First Blade, My Gillette, chapter 10

最初の刃、私のGillette · 日本語版  ·  第10番

Gillette:私の祖父フェルディナンド


朝からずっと机に向かっていた—しなければならないことではなく、したいことをするためのやり方だ。いつまで留まるのかがまだ定められていない世界の内側で、幸福でいつづけるためのやり方。

本を読み、ウェブの記事を読み、友人から電話があり、郵便配達人が呼び鈴を鳴らし、妻が買い物袋を運び入れるから車まで来てと誘う、その合間に—私に電話をかけたがるコールセンターがたくさんある。そして私は彼らを驚かせる。相手の用件を動機の話にずらしてしまうからだ。貧乏なのですと言うと、同情してくれる。女性たちは私のために何かしてやりたいと思う—だが彼女たちは知らない。私が、売らずに受け取るよう教育された人間だということを。卒業証書ひとつしか持たない男による、大学の講義だ。

そしてこのすべての真ん中に、音楽がある—ニューヨークの、マンハッタンの、英語圏の音楽—それから私の時代の音楽へ移り、古典で締めくくる。モーツァルト、ショパン、ヴィヴァルディ、そしてベートーヴェン。そのあとで、マエストロ・エンニオ・モリコーネの作品に安らぎを見いだす。

今日、そうした曲のひとつのなかでマンドリンに出会った—祖父のいちばん好きだった楽器だ。6歳のときに1本もらい、90年以上にわたって耳で覚えて弾いた。音楽を学ぶことも、Amazonで講座を買うこともなく。彼のただひとつの情熱は、女たちに捧げるセレナーデだった—注文を受けてつくったものも含めて。

フレーガ家の人生では、原材料が金であったことは一度もない—あったのはただ、私たちがそのために生まれてきたことをする喜びだけだ。忘れられないこと、である。


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